投稿日:2025年08月11日/更新日:2025年08月11日
【工事写真】黒板の書き方や撮影ポイント|無料で使える電子黒板アプリも紹介
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工事現場における写真は、施工の品質を証明し、関係者への情報共有をするための重要な記録です。
その写真に添えられる黒板は、工事名や工種、施工状況などの詳細情報を正確に伝え、プロジェクトの進行を支えています。
この記事では、工事黒板の基本的な役割や正確でわかりやすい記載方法、撮影時の注意点、効率的な写真台帳の作成手順を解説します。
業務を効率化するための電子小黒板アプリも紹介するため、工事現場での作業を効率化したい人はぜひ参考にしてください。

工事写真における黒板の役割
工事写真における黒板は、施工状況や進捗を記録し、情報共有を円滑に進めるためのツールです。
「設計図通りの数値で作られているか」「適切な材料を利用しているか」などの証明として写真に残しておきます。
記録しておく内容は、以下のとおりです。
- 工事名
- 工事場所
- 日時
- 工種
- 工事目的
- 施工状況
また、工事黒板には手書きのアナログ形式と、タブレットを用いる電子形式の2種類があります。
電子小黒板はデータの一元管理に優れている一方で、記載内容が不明瞭であったり誤りがあったりすると、品質低下やミスにつながる可能性があるため注意が必要です。
現場で工事黒板を書くときに注意すべきポイント
工事黒板は、あとで確認するための記録です。
以下の点に注意して正確に書きましょう。
5W1Hが分かるようにする
工事写真における5W1Hとは、撮影日や撮影時間、撮影者や撮影対象などを指します。
5W1Hは、検査官や顧客に向けてのわかりやすさだけでなく、自社の写真データ管理上も役立つ情報です。
事前に記載すべき項目を統一して抜けもれを防ぎましょう。
黒板の書き方は統一する
書き方が統一されていれば、写真管理や確認作業などをがムーズに進めやすいです。
また、黒板の記入の担当者が複数いる場合は、あらかじめテンプレートを作り、テンプレートに沿って記入するのもよいでしょう。
黒板を記載する人によって情報の過不足が出るのを防ぐことがポイントです。
ていねいな文字・写真でもわかりやすい文字で記入する
工事黒板は「誰が見ても誤認しない」という点を基準にして、ていねいに書きましょう。
たとえば、0やO、1と7などは見間違えるとミスにつながります。
工事黒板は、写真で確認した際に読めなければ意味がありません。写真で視認できるサイズで書きましょう。
文字が小さかったり薄かったりして写真に正しく文字が写らなければ、撮り直しになります。
また、チョークは擦れて文字が消えやすいため、記載した後に情報があっているか、視認できるサイズかを確認してください。
黒板は撮影場所が分かりやすい位置に設置する
工事写真を撮影する際は、黒板の配置も重要です。
カメラからの距離や明るさ、日光や明かりなどの反射によっては、黒板の内容が読みづらくなるかもしれません。
以下の点に注意し、カメラを設置しましょう。
- カメラとの距離
- 太陽の位置
- 施工箇所に被っていないか
また、背後に移す作業を邪魔しないように黒板を立てかける工夫も必要です。
工事写真撮影のポイント
工事写真は、工事現場の施工状況を記録する大切な資料です。
以下の点に注意して撮影しましょう。
撮影計画を立てる
工事写真の撮影には計画性が求められます。
たとえば、コンクリート打設前には配筋検査があるため、配筋写真を撮ります。
写真がないとコンクリート打設後に本当に鉄筋が問題なく組まれていたのかわかりません。
その場合、確認作業が必要になり、工期が延びるかもしれません。
どの作業でどのような写真を撮るかを計画し、朝礼や会議などで周知しましょう。
撮った写真を編集しない
工事写真はすぐに確認し、不備があったらその場で撮り直しをしましょう。
工事写真は施工内容、施工手順の記録と証拠のためのものです。
画像の色彩の変更や画像のトリミングはしてはいけません。
公共工事を発注する国土交通省は、信憑性の観点から工事写真の編集は認めていません。
また、民間の工事でも工事写真の編集は禁止とされています。
工事写真台帳の作り方
工事写真台帳とは、施工開始から完了の工程写真をアルバム形式でまとめた台帳です。
工事写真台帳は、以下の手順で作成します。
- ①写真を用意する
- ②工事写真台帳の表紙を作る
- ③補足情報を追記する
それぞれ詳しく解説します。
写真を用意する
工事写真台帳の作成には以下の写真素材が必要です。
- 着手前及び完成写真(既済部分写真等含む)
- 施工状況写真
- 安全管理写真
- 使用材料写真
- 品質管理写真
- 出来形管理写真
- 災害写真
- 事故写真
工事ごとに必要な写真はあらかじめ計画を立て、抜け漏れがないように準備しましょう。
工事写真台帳の表紙を作る
表紙にはどのような工事だったかが一目で分かるように、必要な情報を記載します。
- 工事名
- 場所
- 工期
- 施工者名
また、会社ごとに記載すべき項目が異なる場合もあります。
会社ごとの規則やマニュアルを確認しておきましょう。
補足情報を追記する
写真や黒板だけでは工事の詳細がわからない場合、必要な情報を記載します。
補足情報によって、写真データの情報を分かりやすくでき、より見やすいデータになるでしょう。確認作業の手間を省く効果もあります。
また、似たような写真が連続する場合は、順番に番号を振るとわかりやすくなります。
現場の黒板作業が効率化できる工事写真アプリ
近年では、スマートフォンやタブレットで工事名や工種などの情報を写真と共にデジタル記録できる「電子小黒板アプリ」の導入が進んでいます。
電子小黒板は、あらかじめデータの入力が可能です。そのため、現場の黒板作業の効率化が期待できます。
- KANNA
- 蔵衛門
- ミライ工事
ぜひ、電子小黒板アプリの導入も検討してください。
KANNA
KANNAは、株式会社アルダグラムが提供する施工管理アプリで、建設業・不動産業などの現場業務の効率化を目的としています。
図面・写真・報告書などをクラウドで一元管理でき、PC・スマホ・タブレットで利用可能。
名前の由来は「カンナ(鉋)」のように、業務のムダを削るという意味から来ています。
KANNAは初期費用ゼロで導入可能(月額料金は見積もり制です)。
プラン名 | 対象規模 | 自社アカウント数 | 保存容量 | 他社アカウント | 主な特徴 |
---|---|---|---|---|---|
ライト | 小規模事業者向け | 10 | 200GB | 無制限 | 基本機能中心 |
ベーシック | 中規模事業者向け | 20 | 400GB | 無制限 | データ活用強化 |
エンタープライズ | 大規模事業者向け | 要問い合わせ | 1000GB | 無制限 | セキュリティ・サポート強化 |
※すべてのプランで「他社アカウント数無制限」「初期費用0円」「無料トライアルあり」
蔵衛門
蔵衛門(くらえもん)は、株式会社ルクレが提供するiPhone・iPadで人気No.1の工事写真管理・電子黒板ツールです。
撮影した写真をその場でクラウドへ自動保存でき、「蔵衛門Pad」などの専用端末やアプリを使って、現場での撮影・台帳作成・図面管理・報告業務を効率化が可能。
12万を超える企業が導入し、Apple Storeの評価レビューでは、5段階中4.7の高評価を得ています。
プラン名 | 月額料金(目安) | 初期費用 | 特徴 |
---|---|---|---|
蔵衛門プレミアム | 約600〜900円/人 | 0円 | 全機能使い放題、サポート無料、最大2ヶ月無料トライアルあり |
※追加費用なしで、電子黒板・図面管理・チャット・報告機能などすべて利用可能
ミライ工事
ミライ工事は、株式会社ミライが提供する工事写真台帳作成アプリです。
スマホやPCで、電子小黒板付きの写真撮影・台帳作成・報告書出力まで現場で完結できるのが特徴。
J-COMSIA認定済みで、公共工事にも対応可能です。
プラン名 | 月額料金(税込) | 初期費用 | 主な特徴 |
---|---|---|---|
無料プラン | ¥0 | ¥0 | 基本機能を試せる |
個人プラン | ¥900〜 | ¥0 | 台帳作成・黒板編集など |
法人プラン | 要問い合わせ | ¥0 | データ共有・共同編集・API連携など |
※無料プランから始めて、必要に応じてアップグレード可能
※法人プランはリアルタイム共有やExcel帳票カスタムなどに対応
まとめ
工事写真における黒板は、単なる記録ツールではありません。
黒板は、工事の品質を担保し、関係者間の認識を統一するためのコミュニケーションツールです。
近年では、電子小黒板アプリのような新しいツールも登場し、現場の黒板作業の効率化も進んでいます。
日々の業務における黒板の運用を見直し、より正確で効率的な工事写真管理を実現しましょう。