投稿日:2024年10月07日/更新日:2024年10月07日
建築デザイナーとは?やりがいを求められるスキル・資格の紹介
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建築の外観、空間をデザインする建築デザイナー。
新国立競技場をデザインした隈研吾氏、プリツカー賞を受賞した安藤忠雄氏など、有名建築デザイナーが多くいるため、華やかなイメージを持っている人も多いかもしれません。
この記事では、建築デザイナーの仕事内容や建築デザイナーのやりがい、求められる能力などを解説します。
これから建築デザイナーを目指す人はぜひ参考にしてください。
建築デザイナーとは
建築デザイナーとは、住居や公共建築物などの外観や居住性、機能性などを総合的にデザインする職業です。
建築設計には大きく分けて「意匠設計」「構造設計」「設備設計」があり、このうち「意匠設計」を扱うが建築デザイナーです。
「建築意匠設計士」とも呼ばれます。
建築デザインは、一般住宅や学校や病院などの公共施設など、デザインする対象に幅があるのが特徴です。
建築物も時代の流れに沿ったデザインが求められているため、建築デザイナーのニーズは今後も高まっていくでしょう。
建築デザイナーと建築士の違い
建築デザイナーと建築士との大きな違いは、資格の有無です。
建築デザイナーは「意匠をこらす=デザイン」が主な仕事なため、必ずしも資格が必要ではありません。
一方、建築士と名乗るには国家資格(一級建築士・二級建築士・木造建築士)の取得が必要です。
ただし、建築デザイナーになるためには、建築士の資格があるほうが有利ともいえるでしょう。
建築デザイナーの仕事内容
建築デザイナーは、設計コンセプトや構想を作り、建物の外観や空間デザインなどの製作が主な仕事内容です。
具体的な業務は以下の通りです。
- ヒアリング、打ち合わせ
- フィールドワーク(下調べ)
- CADなどでの図面作成
- スケジュール管理
近年の建築は施工スピードも上がっているため、期日を守りながら修正を重ねデザインを完成させる柔軟さが必要です。
建築デザイナーになるには
建築デザイナーになるための一般的な方法を紹介します。
- 学校で学ぶ
- 建築会社やデザイン事務所に就職する
- ハウスメーカーに就職する
さまざまな方法があるため、自分に合った方法で建築デザイナーを目指しましょう。
学校で学ぶ
建築の専門学校や美術大学の建築コースに進学し、建築デザインの知識や技術を身につける方法です。
国家資格である建築士資格の取得には、大学や専門学校での履修などの受験条件があります。
建築デザイナーのほかにも、インテリアコーディネーターやインテリアプランナーなどの資格取得を目指せる学校もあります。
学校で基礎をしっかりと身につけておけば、その後の就職がしやすくなるでしょう。
また、在学中から関連資格を取得したりポートフォリオを作成したりしておくのもおすすめです。
建築会社やデザイン事務所に就職する
学校で学んでいなくても、建築関連会社やデザイン事務所に就職すれば、建築デザイナーとして活躍するチャンスが生まれます。
しかし、すぐにデザイナー業務を任されるケースはまれです。
先輩のデザイナーについて経験を積み少しずつ仕事を覚えていき、数年でひとり立ちする流れが一般的でしょう。
また、就職後の試用期間が設定される場合がほとんどです。
将来的には、独立して自分でデザイン事務所を開業したり、フリーのデザイナーとして活動したりする選択肢もあります。
ハウスメーカーに就職する
建築デザイナーになるには、ハウスメーカーに就職し、専門の建築デザイナーとして働く方法もおすすめです。
ハウスメーカーに就職すると、個人住宅のデザインを手掛けるケースが多くなります。
ただし、建築会社やデザイン事務所と同じく、就職してすぐにデザイナー業務を任されるケースはほとんどありません。
ハウスメーカーの場合は、顧客との直接的な打ち合わせが行われることも多いため、高いコミュニケーション能力も必須です。
建築デザイナーのやりがい
建築デザイナーは、インテリアなど装飾品が好きな人が多いため、趣味を仕事にできる点でやりがいを感じられるでしょう。
また、多くの人が協力し合って建築物を完成させたときの達成感や充実感もモチベーションアップにつながります。
さらに、建築デザイナーは建物の設計やデザインを通じて社会に大きく貢献できる仕事です。
美しく機能的な建物を提供し、地域社会や経済の発展に寄与しています。
建築デザイナーに求められる能力
建築デザイナーに求められる能力は、さまざまなものがあります。
ここでは、もっとも重要である2つの能力について解説します。
- 専門知識や技術力
- コミュニケーション能力
学校で学んだり、実務を積んだりしながら身につけましょう。
専門知識や技術力
建築デザイナーには、最新のデザイントレンドや建築技術を理解し、実践する能力が求められます。
また、設計図の作成や3Dモデリング、素材選定などの技術力も必要です。
特に、現代ではCADや3Dモデリングソフトの操作ができなければ建築デザイナーとして活躍するのは難しいでしょう。
モデリングソフトの操作だけでなく、建築・設計法規への知識も必要になります。
建築物は機能や耐震性・強度をはじめ、指定の法規を満たしていなければならないため、法に関する勉強も行いましょう。
コミュニケーション能力
建築デザイナーには、クライアントやプロジェクトチーム、施工業者との円滑なコミュニケーションが求められます。
特に、クライアントの抱くデザインイメージ・価値観などを正確に把握し、理想の建築物に近づけ、言葉で伝えなければなりません。
また、経験を積みポジションが上がれば、チームマネジメント力も必要になるでしょう。
コミュニケーション能力やチームマネジメント力は建築デザイナーに限らず、多くの仕事で求められるスキルであるため、必ず身につけましょう。
建築デザイナーに求められる資格
建築デザイナーに必須となる資格や試験はないものの、就職時には建築士の資格保有を求められる場合もあります。
- 1級建築士:すべての構造、規模、用途の建造物
- 2級建築士:比較的小規模な建造物のみ
合格率は1級で約10%、2級で約20%と、国家資格であるためかなりの難関です。
1級建築士は難易度が高めですが、大規模な建造物を手掛けたいなら1級建築士の資格が必要になります。
建築デザイナーの将来性
近年、建築に求められる要素は多様化しています。
デザイン性だけでなく、サステナビリティ化やバリアフリー化、建材の健康志向が高まっています。
今後も建築のプロとして建築デザイナーが担う役割はとても重要であり、将来性も期待できるでしょう。
さらに、今後は特定の分野に特化した専門知識を持つ建築デザイナーが求められる傾向にあります。
特に、環境配慮型のデザインやスマート建築技術に精通した建築デザイナーの需要が増えています。
ただし、常に斬新なデザインやアイディアを出し続けなければ建築デザイナーとして、第一線での活躍はできません。
建築に関する知識を深めたり感性を磨いたりする努力は常に続けましょう。
まとめ
本記事では、建築デザイナーの仕事内容や、建築デザイナーのやりがい、求められる能力などを解説しました。
建築デザイナーの主な仕事内容は、設計コンセプトや構想をつくり、建物の外観や空間デザインなどの製作です。
建築デザイナーになるには、学校で学ぶ以外にも建築会社やデザイン事務所、ハウスメーカーに就職する方法があります。
また、今後も建築デザイナーの役割は非常に重要であり、将来性も期待できます。
建築関係の就職を目指している人は、ぜひ選択肢に入れてくださいね。