投稿日:2024年09月20日/更新日:2024年09月20日
ビルメンテナンスとは?仕事内容や平均年収、有利な資格について解説
当記事はPRが含まれています
ビルメンテナンスとは、オフィスビルや商業施設、マンションなどの建物を安全で快適な環境に保つための重要な仕事です。
また、安定した職業といわれており、人気が高まっています。
「ビルメンテナンスって具体的にどういった仕事だろう?」と、気になった方もいるのではないでしょうか。
本記事では、ビルメンテナンスの詳しい仕事内容や平均年収、有利な資格について解説します。
気になった方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ビルメンテナンスとは?
ビルメンテナンスとは、建物・設備を維持しながら管理をする職種の1つ。
主な職場は以下のとおりです。
- オフィスビル
- 商業施設
- ホテル
- 病院
- マンション
ビルで働く人や住む人、訪れる客がいつも快適に利用できるよう、衛生面や設備面の保守管理を行う重要な仕事です。
また、適切な管理を行うと、ビルの資産価値を守る意味にもつながります。
ビルメンテナンスは利用者の利便性や快適さを維持するだけでなく、不動産としての価値を保つためにも欠かせない業務です。
ビルメンテナンスがカバーする範囲は非常に広く、それぞれに専門的な知識や技術が求められます。
ビルメンテナンスの仕事内容
ビルメンテナンスの主な仕事内容は、下記の5つが挙げられます。
- 衛生管理業務
- 設備管理業務
- 建物・設備保全業務
- 整備・防災業務
- その他の管理業務
それぞれ解説します。
衛生管理業務
衛生管理業務とは、ビルの中や建物の外周りの環境・衛生を保つ仕事です。
主な内容は以下のとおり。
- 建築物内部・外部清掃
- 空気環境管理
- 給水管理
- 排水管理
- 害虫・害獣の防除
- 廃棄物処理
衛生的な状態の判断の指針として「建築物環境衛生管理基準」に基づき、項目別に分類した基準の数値が設けられています。
そのため、各項目の基準を下回らないように点検をし、維持しなければなりません。
設備管理業務
設備管理業務とは、建物の設備機器が問題なく正常に動いているかを確認する業務です。
設備の種類や設備例は、下記のとおりです。
設備種類 | 設備例 |
電気通信設備 | 受変電設備、屋内配線設備、照明設備、非常用発電設備、蓄電池設備、電話設備など |
空気調和設備 | 空気調和設備、ボイラー、冷凍機・冷却塔、冷温水発生機器、送風機・排風機、ダクトなど |
給・排水設備 | 貯水槽、給水管、排水管、排水槽、雑排水槽、浄化槽など |
消防用設備 | 警報設備、消火設備、避難設備など |
昇降機設備 | エレベーター、エスカレーター |
建物の各設備は「問題なく動作して当然」と思われがちですが、その裏には日頃の管理業務の積み重ねがあります。
ビル設備のシステム化にともない、個々の設備に限定された知識だけでなく、設備全体への知識も求められています。
建物・設備保全業務
建物・設備保全業務とは、建築基準法で定められた定期点検や調査などを通じて、建物を長期的に保全する仕事です。
建築物定期検査では、建物の構造や劣化の有無・程度などを調査分析し、今後起こりうる故障や消耗などを未然に防ぐ努力をします。
建物・設備保全業務は、建物自体の資産価値を長期的に維持するために欠かせない業務です。
安全や耐久性を保全するためには、下記の点検が必要です。
- 屋根防水の劣化の有無
- 外壁タイルの亀裂・落下の危険性(任意点検)
- エレベーターやエスカレーターの法定点検
建物の点検記録をもとに、劣化箇所や消耗具合に応じた補修や改装計画を立てることで、建物の価値を保ち、新しい技術や性能に反映できます。
警備・防災業務
警備業務は、建物と人の安全を守る業務です。
建物の出入り口や監視カメラなどをチェックして不審者の侵入を防ぎ、夜間の見回りで異常や危険がないかを確認します。
また、下記の消防設備の点検も重要な業務です。
- 防災や防火に対する管理体制
- 火災報知器の作動
- 防火シャッターの作動
防火管理業務は、消防法に基づいた消防設備の点検や維持管理が必要となります。
建物だけでなく駐車場の管理や運営も行い、24時間常時管理可能な機械警備システムで、駐車場の防犯や監視、機器トラブルなどもネットワークにより管理しています。
その他の業務管理
その他の管理業務には、主に下記4つの業務が挙げられます。
- ビルマネジメント業務
- 受付・案内
- 電話交換
- メールサービス
ビルマネジメントのスタンスはさまざまで、ビルマネジメントをビルメンテナンスの一部に含めない会社もあります。
しかし、近年ではビルマネジメントも含めて、ビルメンテナンスを全体的にサポートする会社が増えています。
これらはいずれもビルや施設の管理・維持をソフトウェア側から支える業務です。
ビルメンテナンスの年収はいくら?
ビルメンテナンスの正社員の平均年収は約371万円、月収にすると30万円ほどといわれています。
地域別で比較してみると、最も平均時給が高いのは東京都の1,198円、逆に最も平均時給が低いのは秋田県の897円です。
全体の給与の幅としては975〜1,390円と比較的広く、勤務先や経験の有無、スキルなどによっても大きく変化します。
参照:ビルメンテナンスの仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)|求人ボックス
また、下記のビルメン4点セットと言われる基本の資格を持っていれば、その分給料にも反映されます。
- 第二種電気工事士
- ボイラー技士2級
- 第三種冷凍機械責任者
- 危険物取扱者乙種4類
興味がある方は、資格内容をチェックしてみましょう。
ビルメンテナンスに向いている人の特徴
ビルメンテナンスに向いている人は、下記の特徴が挙げられます。
- 責任感のある人
- 几帳面で綺麗好きな人
- 効率よく正確に作業ができる人
- 手先が器用な人
- 学ぶのが好きな人
- 日勤のほかに夜勤でも働ける人
ビルメンテナンスは裏方の仕事のため、直接感謝の言葉を受け取る機会は少ないです。
しかし「自分の手でビルの設備を維持できる」というやりがいを求めて働きたいと考える方にこそ、ビルメンテナンスは天職でしょう。
ビルメンテナンスにおすすめの専門的な資格
さまざまな設備の点検やメンテナンスを行うビルメンテナンスの仕事に就きたい場合は、下記の専門的な資格取得をおすすめします。
- 第二種電気工事士
- 第三種冷凍機械責任者
- ニ級ボイラー技士
- 危険物取扱者乙種4類
- 消防設備士
- 管理業務主任者
- 建築物環境衛生管理技術者
- マンション管理士
資格取得などは強制ではありませんが、上記の資格を持っていると幅広い設備のメンテナンスに対応が可能です。
また、資格を持っていると高い評価を受けられる可能性もあります。
ただし、企業や職場によって取得すべき資格やその優先順位は異なるので、必要とされる資格を確認してからその取得に向けた勉強を始めましょう。
まとめ
ビルメンテナンスの仕事は、多岐にわたる業務内容と安定した需要が魅力の職種です。
建物や施設を快適で安全な状態に保つために欠かせない存在であり、その分責任感とやりがいを感じられるでしょう。
また、資格取得によって専門知識やスキルを身につけると、収入アップやキャリアアップを目指せるメリットもあります。
また、覚える点もたくさんあるので、学ぶのが好きな方にもおすすめです。
ビルメンテナンスの世界で、あなたの力を発揮してみませんか?