投稿日:2025年02月22日/更新日:2025年02月22日
【建設業×ドローン】活用方法やメリットは?導入ポイントと注意点もわかりやすく解説
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ドローンはさまざまな分野で活用が進んでおり、今まで対応できなかったことがドローンで実現しているシーンも増えています。
建設業界でも同様に、ドローンの活用事例が増えている状況です。
では、具体的にどのようなシーンでドローンを活用しているのでしょうか。
本記事では、建設分野におけるドローン活用について、活用できる分野やメリット、導入ポイントや注意点などをわかりやすく解説します。
ぜひ建設業界に新たな風を入れてみましょう。
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建設分野における4つのドローン活用分野
建設業において、ドローンの活用が期待される分野は以下のとおりです。
- 施工管理
- 測量
- 点検やメンテナンス確認
- 運搬
各分野における、具体的な活用方法について解説します。
施工管理
大規模工事において、全体の進捗状況を確認するためにドローンを活用できます。
ネット上で遠隔管理できる方法もありますが、写真が不鮮明だったりイレギュラーが発生した時など、直接見て判断したいケースもあるでしょう。
そのような場合、ドローンを活用して確認可能です。
また、ドローンを活用すれば高層ビルをはじめ、ダムやトンネル、橋梁などの工事でも進捗状況を容易に確認できます。
また、現場監督が事務所と現場を行き来する回数を減らすことが可能で、負担を軽減可能です。
ほかにも、より細かくチェックが可能となるため施工ミスを見逃するリスクが減ったり、足場の不備や作業環境の不備などによる災害発生のリスクを軽減できたりできます。
測量
上空からドローンで測量することも可能です。
土台工事前の測量や図面との照らし合わせ、出来栄えのチェックなど、さまざまなケースで活用できます。
以前は現場を歩き回って行う地上測量が主流でした。
特に、山林の険しい急斜面では重労働なことはもちろん、危険性も高い作業が強いられてきました。
そこで、ドローンを活用すれば上空からの観察が可能となり、効率的かつ安全に測量を行えます。
上空から測量する方法としてセスナを用いた測量がありますが、ドローンによる測量のほうが低コストで対応可能です。
さらに、セスナよりも低い高度を飛行できるため、高精度な測量が可能なメリットもあります。
点検やメンテナンス確認
ドローンを用いることで、ビルや戸建ての点検が可能です。
特に、外壁や屋根など、目視するのが難しい場合に役立ちます。
点検やメンテナンス確認の時間を短縮できるため、企業側は少ない人員で多くの現場を回ることが可能です。
また、ドローンの撮影映像を依頼主に見せることで、点検やメンテナンスの信頼性が向上するメリットもあります。
搬入や運搬
パワフルなドローンを用いることで、高所や難所へ手軽に建材の搬入・運搬が可能です。
運搬がメインのドローンには、約200kgほど持ち運べる機種もあります。
コンパネやユニットバス、塩ビ配管など、何十階も階段を上らなくてもいいのはメリットですよね。
ただし、大きな鉄骨や石材など、ドローンでは運べないものも多いです。
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建設業界でドローンを活用する5つのメリット
建設業界でドローンを活用するメリットとして、以下が挙げられます。
- 安全性の向上や事故防止を図れる
- 効率性の向上を図れる
- コスト削減を図れる
- 入居者負担を減らせる
- データを取得できる
各メリットの詳細について、解説します。
安全性の向上や事故防止を図れる
転落の危険がある高所や足場の悪い場所での計測など、ドローンを活用することで安全性の向上や事故防止を図れるメリットがあります。
労働災害に対するリスク低減は、企業側としては常に考えておきたいポイントでしょう。
その点で、ドローンを導入すれば労働安全面で大きな効果を実感できるかもしれません。
効率性の向上を図れる
ドローンの導入により、人の移動を省き効率性を高められます。
搬入や点検などの作業効率を高めて、多くのコストダウンを図れるでしょう。
また、外壁や屋根点検に必要な足場の準備が不要になるため、作業時間の短縮はもちろん、外注費もカット可能です。
コスト削減を図れる
さまざまな作業をドローンにサポートしてもらうことで、長期的なコストカットが期待できます。
たとえば、遠方の現調チェックをドローンで展開し、クラウドデータ上で共有すればドローン技師だけの交通費ですみます。
ほかにも、外壁・屋根の定期メンテナンスでは、脚立や足場を使わずドローンだけでチェックできれば、最小限の人工で効率的にクライアント先をまわれるでしょう。
このように、さまざまなコストを長期的に削減し、効率的に運用できます。
入居者負担を減らせる
マンションなどの打鍵調査において、従来は足場が必要で日照時間が減ったりプライバシーが侵害されたりするリスクがありました。
これをドローン化することで、入居者に対する負担を軽減できるメリットがあります。
規模にもよりますが、足場設置・点検調査・足場解体の最低3日間かかる工程が、最短1日ですむ可能性も高いでしょう。
データを取得できる
ドローンの活用により、従来は観察できなかった角度からデータを取得できるようになります。
たとえば、打診調査において確かな証拠を示すことは困難な場合でも、赤外線カメラを用いて撮影した画像を用いれば客観的なデータを得ることが可能です。
施工業者や顧客にとっては、得られたデータは有益な情報となって関係者全員が共有できるので大きなメリットとなるでしょう。
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建設業界でドローンを導入する際に注意すべきポイント
建設業界でドローンを用いることで、必ずしもメリットばかりではありません。
ドローンを導入する際には、以下の点に注意が必要です。
- 気候に左右される傾向がある
- 操縦者の熟練度が問われる
- 騒音や落下被害のリスクがある
各注意点の詳細は、以下のとおりです。
気候に左右される傾向がある
ドローンの場合、天候によって飛行できないリスクがある点は考慮しなければなりません。
特に、梅雨や台風シーズン、悪天候が続く場合などは、作業の予定を立てられないケースもあります。
強風が吹き荒れる中で作業する場合、地上に墜落してしまうリスクもあるので注意が必要です。
また、雨によってドローン内部に水分が侵入して電子機器に付着して故障するケースもあります。
操縦者の熟練度が問われる
ドローンを活用する際には、国家免許の取得はもちろん、熟練度の高さが必要です。
未熟なオペレーターが飛行担当する場合、的確な位置に移動させるのが困難となり作業が思うように進まないケースも考えられるでしょう。
また、事故や破損、トラブルに対処できる知識など、操縦者に責任が大きくのしかかります。
騒音や落下被害のリスクがある
ドローンによる作業を行う場合、騒音に関する問題をクリアにしなければなりません。
周辺住民にとっては、意外とドローンが飛行する音が気になる場合があり、騒音によるトラブルが発生するケースもあります。
また、落下による被害が発生する可能性がある点にも注意が必要です。
もし人身事故が発生すると、大きな問題になってしまうので絶対に事故を発生させないための取り組みが必要となります。
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建設現場で活用するドローンを選定するポイント
ドローンの中には、トイドローンのようにおもちゃで遊ぶ感覚で操作できるものと、業務用に本格的な飛行が可能なものがあります。
そこで、建築現場で活用するためのドローンを選ぶ際には、以下のポイントに着目しましょう。
- カメラの性能
- 防塵機能
- 障害物の回避能力
各ポイントについて、詳しくみていきましょう。
カメラの性能
人間の目で確認する代わりにドローンを活用する場合、カメラ性能はとても重要な要素です。
特に、カメラの解像度やレンズ性能は重視したいポイント。
カメラの解像度は、高ければ高いほど鮮明な画像を取得でき、微細な部分まで確認できます。
また、カメラ性能としてズームレンズを搭載していると、離れた個所からでも細部を観察できるのでおすすめです。
防塵機能
建築現場でドローンを使用する場合、多少の雨風や塵の侵入にも耐えられるものでなければなりません。
そこで、「IP(Ingress Protection)コード」を確認しましょう。
IPコードは固体と液体の侵入に対する保護レベルのことであり、特にIP5XやIP6Xクラスであれば粉塵の侵入を防止できます。
障害物の回避能力
建設現場では、刻一刻と環境が変化するため、それに対応して事故なく作業しなければなりません。
そこで、障害物を回避しながら安全に飛行できるよう、障害物検知センサーを搭載しているドローンを導入するのがおすすめです。
全方向にセンサーを搭載しているドローンであれば、複雑な形状の建設現場でも安全に飛行できます。
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建設業界でドローン活用する上での課題
建築業界でドローン活用する上で、現状では以下の課題があります。
- 現場作業者による安全運用対策が必要
- 3次元データと2次元データが混在している
各課題の詳細は、以下のとおりです。
現場作業者による安全運用対策が必要
ドローンを利用することで大きなメリットをもたらす半面、事故を発生させるリスクもあります。
そこで、ドローンのオペレーターに対してリテラシー面を含む教育や訓練が必要です。
人口集中地区における飛行時には、厳重な安全確保が要求されます。
また、プライバシーへの配慮も非常に重要であり、教育や訓練を初期だけでなく定期的に実施することが重要です。
3次元データと2次元データが混在している
ドローン測量で得られるデータが3次元であるのに対して、2次元の図面が多い問題があります。
3次元から2次元に変換する作業には、多くの時間がかかるものです。
測量から図面作成、施工、管理までをICT化するなど、ドローンから得られたデータを効率よく活用する体制の整備が必要となります。
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まとめ
建築現場において、ドローンは有効活用できるシーンが多くあります。
特に、上空から撮影できるようになることで、全体を見渡したり高所で作業したりする業務で活躍します。
ただし、必ずしもメリットばかりではなく危険性を伴うなどのデメリットもあります。
本記事で紹介した内容を参考に、ドローンを活用してみてはいかがでしょうか。